導入事例

新卒100名の研修を人事2名+AIコーチで成功できた理由

株式会社インテージ、人事部の皆様の画像
(左から)

経営推進本部 人事部

片岡 紫織 様

経営推進本部 人事部

池田 華乃子 様

導入背景・課題

  • 2024年度の新卒採用人数は前々年度比の2倍、100人に増加した。しかし、人事部門の人員は変わらず、新人研修にて新人一人ひとりに対して十分なフォローが行き届くか不安があった。
  • 学生から社会人への大きな環境の変化に対して、不安やストレスを感じる新人がいることが想定される。そのため、少人数の人事部門で多くの新入社員をケアする必要があり、適応に苦労している社員を早期に発見し、適切なフォローアップを行うことが課題となっていた。
  • 全社でAIを活用していこうという方針があり、新卒研修でも別途AI研修を実施したため、日常的にAIに触れる機会を提供したいと考えていた。

解決策

  • 新卒研修中は、毎日終業前に5〜10分程度の時間を確保し、振り返りを記入。
  • 研修期間中は、対面研修時のチームとは別に、リフレクト上に新たなチームを設定して運用した。
  • 異なるチーム編成を通じて、より多くの同期と交流する機会を提供し、幅広い人間関係の構築と多様な視点の獲得を促進。
  • 6月からは、配属部署のチーム利用に移行し、新入社員1名につき1名のメンターを配置し、リフレクト上でもサポートを行なった。

効果

  • 新入社員のコンディション把握の向上振り返りやパルスサーベイ(やる気・達成度・体調)の記入内容をもとに、新入社員のコンディションをモニタリング。アラート機能により、コンディション悪化時に適切なタイミングで声かけを実施することができた。
  • 信頼感と帰属意識の向上きめ細やかなサポートにより新入社員から会社への信頼感と帰属意識が向上した。
  • 人事部門の負担削減一般的な質問をリフレクトで聞いてもらい、質問回答の時間を削減することができた。
今回は経営推進本部人事部の池田様、片岡様に、リフレクト導入の背景から実際のご状況について詳しくお話しを伺いました。

"感動した"-新入社員の心を掴んだきめ細やかなサポート

回答者の画像

池田 様

 今年度の新入社員研修では、リフレクト導入により新入社員のコンディション把握をより効果的に行うことができました。これまでは主にグループワークでの様子の観察や新入社員からの間接的な情報によりコンディションを把握していましたが、リフレクトの導入により、日々の振り返りとパルスサーベイを通じて、より詳細な変化を把握できるようになりました。
具体的には、以下のような観察が可能になりました。
1.振り返りの文章量や投稿頻度の減少は、モチベーションの低下や何らかの問題を抱えているアラートとして捉えることができました。

2.パルスサーベイにおける達成度の高低は、研修への満足度や研修内容の難易度の適正さを示唆するとともに、新入社員一人ひとりの興味関心を反映している可能性があると考えられました。

3.コンディションの悪化が見られた際には、アラート機能を活用して迅速に対応することができました。該当する新入社員に対しては、さりげない雑談を通じてフォローを行い、個々の悩みや課題に寄り添うことができました。

この新たな施策に対して、ある新入社員から高評価を得ることができました。「感動した」「社員を大切にする会社だと感じた」といった肯定的な反応が寄せられ、企業の人材育成に対する姿勢が高く評価されました。

実際のパルスサーベイ

回答者の画像

片岡様

 新入社員の研修期間中、パルスサーベイと実際の観察を組み合わせることで、個々の状態をより正確に把握できるようになりました。パルスサーベイのアラート機能で、集団研修による疲労を早期に察知し、適切なタイミングで声かけなどのサポートを提供することができました。興味深いことに、AIによる評価やパルスサーベイの結果が、実際の観察と概ね一致していました。例えば、研修で常に積極的な姿勢を見せる社員は、パルスサーベイでも常に高いやる気(6段階評価で最高の6)を示す傾向がありました。また、入力頻度や入力文字量の差を把握することもできました。

AIによる振り返り成長指標も活用

回答者の画像

池田 様

 振り返りの文面から、主体性や柔軟性などの要素が抽出され、スキルが可視化されるAI評価機能も役立ちました。研修期間内での成長度合いが項目ごとに見れるようになり、新人自身の成長実感や課題発見に繋げられたのではないかと思います。

AI利用促進と人事の負担削減を両立

回答者の画像

池田 様

 新入社員からの質問対応に関して、今年度は大きな変化がありました。AIが質問に答えることで、人事担当者個人では思いつかないような多様な内容や大量の情報を短時間で提供できるようになりました。これにより、新入社員はより幅広いアイディアや提案を受け取ることができ、同時に質問対応に費やす時間も大幅に削減することができました。 配属後、部署での利用に移行した際も、ある部署からは「一般的なフィードバックや質問対応は全てリフレクトに任せたい」という要望がありました。 新入社員のAI活用能力の向上も見られ、具体的には以下の様な事例がありました。

1.グループワークでのアイディア出しに活用
2.人事の業務効率化ツール開発に活用(研修で過去に同じグループになった人との活動を避けるためのグルーピングツールを新卒が自発的に作成 )

また、新入社員たちの行動で特に印象的だったのは、AIを使って上司との会話の準備をしていたことです。例えば、複数名の新入社員が「懇親会で先輩や部長と何を話せばいいですか?」といった質問をAIにしていました。このように、上司に直接聞くのは難しいことや質問をAIに聞いて解決していること、また、多くの新入社員が同じ悩み持っていることを知ることができたのは収穫でした。全体を通して、リフレクトの導入で、これからの時代に必要なスキルを、研修を通じて自然に身につけられる環境が整いました。研修の効率が上がっただけでなく、新入社員の成長スピードも加速していると感じています。

リフレクトで自発的に業務ツールを作り、Teamsにて社内に共有する様子

無料トライアルを試す 資料をダウンロードする